自社に合ったAI人材育成サービスの見つけ方

先日公開した記事「単発研修から継続的成果へ ― 企業のDX人材育成を成功に導く3つのポイントと実践事例」では、AI人材育成における課題と、効果的な研修設計の考え方について解説しました。
本記事では、株式会社AVILENが提供する具体的なカスタム研修の事例とサービスラインナップをご紹介します。
【関連記事】AI変革の成功を左右する“人と組織”の成長に挑む、チームマネージャーの哲学
目次
カスタム研修事例
AVILEN のカスタム研修は、企業の状況に合わせて柔軟にカスタマイズできる点が特徴です。対象者は役員から管理職、推進者まで幅広く、内容も企画立案から実践支援まで多岐にわたります。
- 対象別:役員向け、管理職向け、推進者向け
- 目的/内容別:効率化重視、新価値創出、データを活用したプロジェクト推進など
- 支援形態:フィードバック研修、伴走支援
- 技術分野:データ分析(加工・可視化・分析)、AI・生成AI活用、デジタル技術全般
ここからは、私たちAVILENが提供するカスタム研修の中から、企業の個別課題にどう対応しているか、具体的な事例を3つご紹介します。
事例1:上司を巻き込む「企画FB(フィードバック)研修」
AIの企画力を高める研修を提供する中で、私たちが強く実感してきたことがあります。
それは、企画を前に進めるためには、推進者だけを育成しても不十分である——という事実です。
現場では、
- 上司が企画の意図を理解できず、探索行動が止まる
- 推進者が孤立し、意思決定や部門調整が進まない
- 一度の研修で学んだ内容が、実務に落ちきらない
といった課題が多く見られます。
また、管理職は部下に「忙しいからほどほどにね」「できる範囲でいいよ」「研修は終わったし、本業を頑張ろう」といった言葉をかけがちです。これは、会社としては必要だと理解しつつも、部下の育成にそれほど期待していないという気持ちの表れにもなりがちです。そのため、研修を実施する際は、部下だけでなく、上司の意識(マインドセット)を変えるための内容も組み込むことで、育成の効果が出やすくなります。
AVILENでは、この“組織構造に起因するボトルネック”まで解消するため、推進者とその上司をセットで育成するカスタム研修を提供しています。

上司が担うべき3つの役割を明確化
AI企画を成功に導くうえで、上司には次の3つの役割が求められます。
- 方向性を示すこと
企画の狙いや成功の定義を明確にし、部下が迷わない状態をつくる。 - 適切なサポートを行うこと
推進者には見えづらい課題・リスクを補完し、判断を支える。 - 環境を整えること
他部署との調整、リソース確保など、探索が止まらない状況を整備する。
AIプロジェクトは不確実性が高いため、上司の関与の質が企画の成否を大きく左右します。
“たたき台から完成形まで”を段階的に磨く研修デザイン
従来型の研修では、企画を一度作って終わりになりがちですが、現場で必要なのは、粗い企画を出し、FBを受け、改善していく実践的なサイクルです。
本研修では、
- まずは30点レベルの“たたき台”を提出
- 60–70点へ改善
- 80–100点レベルまで磨き上げる
という段階的ステップを組み込んでいます。この過程で、推進者は「企画を前に進める技術」を習得し、上司は「企画を評価・支援する観点」を理解します。単にスキルを教えるだけでなく、組織の文化とプロジェクト推進の仕組みそのものを改善することを目指しています。
事例2:業務活用を具体化する「生成AI+ミニコンサル研修」

生成AIの研修を受けても「業務で活かしきれない」。多くの企業が抱えるこの課題に対し、AVILENでは自社業務を題材に、プロンプト作成スキルを実践的に磨く“ミニコンサル型研修”を提供しています。
研修では、受講者が事前に作成した企画案をもとに、AVILENが“もし自分たちが担当するなら”という視点で具体的にフィードバック。単なる学習ではなく、実際の業務に使える形へと仕上げていきます。
生成AIを「業務で使いこなす」ための3つの到達点
- 生成AIを活用する際の“適切な業務分解”ができるようになる
これは最終的なアウトプット品質の大部分を決めるスキルです。 - 業務要件を踏まえ、プロンプトに落とし込む思考プロセスを身につける
単に「良いプロンプト」ではなく「自社の業務で動くプロンプト」をつくる。 - 研修で学んだことをそのまま業務で再現できる
現場で活用できなければ意味がないため、最後は必ず“実務で使う想定での提出”を行います。
業務に合わせてカスタムし、段階的に品質を高める
研修では、プレスリリースなど実際の業務テーマを題材に、
- 目的・ターゲット整理
- 判断基準の明確化
- 出力フォーマットの定義
- プロンプトのブラッシュアップ
といったプロセスを段階的に実施します。
企画書や文章案には、AVILENが赤字で改善点を返し、“自社仕様の実務プロンプト”が完成する流れになっています。事前に提出された企画に対し、AVILENが“専門家としてどう考えるか”まで踏み込んで改善コメントを返すことで、業務に落とし込めるレベルのスキルを身につけられる研修となっています。
事例3:最新技術に対応する「AIエージェント研修」

AIエージェントが業界全体で加速する中、 「まず何を知ればいいのか」「どのツールを選ぶべきか」「どう実装するのか」といった基礎〜実装レベルまでを一気通貫で学べるのが、この AIエージェント研修です。
目的はシンプル。「自社内で“AIエージェントを作れる人材”を増やすこと」です。技術トレンドの理解から、ツール比較、ワークフロー構築、動作検証まで、実務で必要な一連のプロセスをハンズオン形式で習得します。
この研修で学べること(=研修の中身)
① AIエージェントの仕組みを理解する(基礎)
- AIエージェントが従来の生成AIと何が違うのか
- なぜ「ユーザー介入が最小化」できるのか
- 入力 → 取得 → 変換 → 実行 → 出力 の一連のワークフロー構造
図解つきで“どう動いているか”を腑に落ちる形で理解します。
② 自社に最適な導入方法を選べるようになる(設計)
AIエージェントには、大きく3つの実装パターンがあります。
- ノーコード(Dify / Copilot Studio)
- セミカスタム(MCP / Agent2Agent)
- フルカスタム(LangChain / LlamaIndex)
それぞれの特徴・開発負荷・拡張性を比較し、自社がどの方式を採用すべきか判断できる状態を目指します。
③ 実際にAIエージェントを構築する(ハンズオン)
後半では、実務であり得る具体的シナリオを設定し、実際にAIエージェントをゼロから構築します。
例:Slack問い合わせの自動処理フロー
- 情報取得
- 要約・分析
- 必要な判断ロジックの組み込み
- 結果をSlackへ返す
受講者はアプリ構築画面を操作しながら、 “つなぐ・制御する・テストする”という実務スキルを身につけます。
“研修して終わり”にしないために。実践を後押しする伴走支援
多くの企業では、研修を受けても
- 「自社データの活用イメージが湧かない」
- 「業務課題をAIでどう解決すればいいかわからない」
- 「社内の力だけではプロジェクトを前に進められない」
といった壁に直面します。AVILENはこの“研修後のつまずきポイント”に対応するため、知識習得 → 実務活用 → 成果創出までを支援する3つのパッケージを提供しています。

①データポテンシャル診断
まず、自社にどんなデータがあり、何ができるのかを可視化します。バラバラに散らばったデータを整理し、「どこに価値があるのか」「どの業務で活用できるのか」を明確にすることで、AI活用の土台をつくるパッケージです。
②業務課題解決のためのAI・データ活用プランニング
業務課題を起点に、AI・データ活用の“打ち手”を整理し、
- どの業務から着手するべきか
- どの技術が最適か
- どのように導入を進めるか
といった ロードマップを設計するパッケージです。研修で得た知識を、実際の業務に結びつける段階で、「何から始めればいいかわからない」という企業の悩みを解消するものです。
③ OJT形式の実践支援
最後は、実際の業務プロセスにAIやデータ活用を組み込みながら、OJTスタイルで成果を出していく伴走支援です。
- 手を動かしながら学ぶ
- プロトタイプで検証する
- 業務に定着させる
という「実践 → 改善 → 成果」のサイクルを一緒に回します。社内の人材だけでは推進しきれない企業に最もフィットしやすいかと思います。
この3パッケージは、研修で学んだ知識をそのまま“実務で使えるスキル”に変えるためのフレームです。
- データを理解し
- 課題に落とし込み
- 実際の業務で成果を出す
というプロセスをAVILENが一貫して伴走することで、内製化・AI活用の成功事例を社内から生み出すことができます。
まとめ:最適な育成プランを見つけるために
AI人材育成の予算は増え続けていますが、その成果を最大化するためには、単発の研修導入で終わらせないための戦略的な視点が不可欠です。
- 自社のゴールから逆算した育成体系を構築する。
- 技術の専門性や変化の速さに応じて、内製と外注を賢く使い分ける。
- 経営層を巻き込み、まずは業務効率化などの目に見える成果から着実に積み上げる。
そして何より、自社の課題や受講者のレベルに寄り添った“カスタムメイド”の研修を設計することが、現場での実践と定着につながります。
私たちAVILENは、豊富な企業支援実績をもとに、貴社の課題にフィットした最適な育成プランをご提案します。AI人材育成にお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
記事の筆者

株式会社AVILEN コンサルタント
外資系コンサルティング企業にて、人事組織開発事業部に所属し、大手企業を中心に改革を支援。大学及び大学院でのAI・機械学習を研究した背景も合わせ、DX推進室の立ち上げからAI人材育成まで幅広く経験。 前職の知見を生かし、現在AVILENにてAI開発におけるリードコンサルタントとして従事。




