【チェックリスト付き】G検定を起点にしたAI人材育成|受講で終わらせない「育成の考え方」とロードマップ設計

【チェックリスト付き】G検定を起点にしたAI人材育成|受講で終わらせない「育成の考え方」とロードマップ設計

「G検定を受けさせたのに、業務につながっている感じがしない」。AI人材育成を担当する方から、こうした声を聞く機会が増えています。

原因の多くは、G検定そのものではなく、受講後の設計にあります。G検定を試験対策として導入すると、ゴールが「合格」や「受講完了」になり、研修が単発で終わってしまうためです。

本記事では、G検定を起点にしたAI人材育成の「育成の考え方」と、ロードマップの設計手順を解説します。G検定をゴールではなく入口として使うために、何を、どの順で決めればよいかがわかります。

監修者

監修者

株式会社AVILEN
ビルドアップチーム / データサイエンティスト

東京理科大学大学院にて数理統計学の修士(理学)を取得。ソフトバンク株式会社を経てAVILENへ。金融系クライアント先にてAI案件の企画・推進を担い、予測・分類・時系列解析など数多くのモデル開発を経験。その知見を活かし、現在は企業向けeラーニング講座の企画・設計・運営を担当し、「ビジネス現場でAIを使える」人材の育成を支援している。2020年 E資格 #1取得者。

この記事でわかること

  • G検定を、AI人材育成のどこに位置づけるべきか
  • G検定の研修が「受講で終わる」構造と、その避け方
  • AI人材育成の基本的な考え方(4つのポイント)と、それぞれの進め方
  • 企業事例(3つの設計パターン)
  • 自社の設計を点検できる、8つのチェックリスト

G検定がAI人材育成の入口として重要になっている理由

G検定(ジェネラリスト検定)は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する資格試験です。AIの基礎知識と、事業への活用力を問います。AIリテラシーと判断力を体系化した資格といえます。

かつてAIは、一部の専門人材が扱えれば十分でした。判断や活用は、限られた部署の中で完結していたからです。しかし生成AIが普及した現在は、現場も管理職も企画も人事も、それぞれの立場でAIをどう使うかという判断を日々求められています。

G検定の役割は、生成AIの前も後も変わりません。ただし、必要とする人が「一部の専門人材」から「全社員」へと広がったことで、その重要性は今まで以上に高まっています。

こうした状況でAI活用を推進するために、次の2つが組織に求められています。

  1. AIにできること・できないことの共通理解
  2. 部門をまたいで議論できる共通言語


G検定の役割は、生成AIの前も後も変わりません。ただし、必要とする人が「一部の専門人材」から「全社員」へと広がったことで、その重要性は今まで以上に高まっています。

AVILENが2020年に行った太陽誘電へのインタビューでも、「ほぼ全社員が、AIの考え方を含め、統計やデータ重視の考え方を持たないといけない」という認識が語られていました。AIの基礎を全社員が持つ必要性は、生成AI以前から指摘されていたことです。同社ではG検定対策講座を56名が受講し、受験者の合格率は90%でした。

📖 関連記事|太陽誘電が若手AI人材育成ーG検定の合格者9割

なぜG検定の研修は「受講で終わる」のか

AVILENが長年G検定を支援するなかでも、受講で終わってしまう企業は少なくありません。理由は、G検定を試験対策として導入すると、ゴールが「合格」や「受講完了」になるからです。

受講後に「次に何を学ぶか」「業務でどう行動するか」が決まっていなければ、研修は単発で終わります。せっかく得た知識が、現場に根付かないまま埋もれてしまうのです。これは個人の努力ではなく、設計の問題といえるでしょう。

人材育成全般でも、研修予算を増やしながら成果が出ない企業には、「戦略がない」「工数がない」「承認が下りない」という3つの壁があります。成果を出している企業は、最初に育成の全体像(ロードマップ)を描くところから始めています。

📖 関連記事|単発研修から継続的成果へ ― 企業のDX人材育成を成功に導く3つのポイントと実践事例

成功のカギは「ゴールの置き方を変える」こと

分かれ目は、ゴールをどこに置くかです。

  • 失敗する理由
    試験対策として導入する → ゴールが「合格・受講完了」になる → 受講後の行動・次の学習が決まらない → 研修が単発で終わる
  • 成功のポイント
    組織の共通言語づくりとして設計する → ゴールを「共通言語ができた状態」に置く → 「誰に・どこまで・取得後に何を」を先に決める → 次のレベルの学習と部門展開につながる
G検定の役割は、生成AIの前も後も変わりません。ただし、必要とする人が「一部の専門人材」から「全社員」へと広がったことで、その重要性は今まで以上に高まっています。

AI人材育成の基本的な考え方:4つのポイント

G検定を起点にしたAI人材育成推進の考え方は、以下の4つに整理できます。

  • 人材育成の定義から始める
    目指す姿とスキルを、役割別に決める。「誰をどこまで」を先に定める
  • G検定で基礎を揃える
    全役割に共通する基礎は、G検定に任せる。基礎の教材や評価を自社でつくらない
  • 取得後の設計を先に決める(最重要)
    行動、次のレベル、展開を、受講前に決める
  • まず1部門で回す
    課題が明確な部門で小さく回し、型ができてから全社へ展開する

ポイント1:人材育成の定義から始める

G検定を導入する前に決めるべきことは、「どんな人材を、どこまで育てるか」です。具体的には、次の3点を明確にします。

  1. どのような人材が必要か(役割ごとのスキルや能力)
  2. どのレベルまで育成するか
  3. どのようなステップで育成するか


役割は、人事、DX推進、管理職、現場など、自社の実態に合わせて分けます。呼び名は、自社の部署名や職種名で構いません。分け方に迷う場合は、総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」(開発者・提供者・利用者の3つの主体)が参考になります。AVILENの生成AI研修では、これを参考に、利用・企画提供・実装・開発の4つの職種軸に整理しています。

役割を分けたら、それぞれの「目指す姿」を、「何ができる人になってほしいか」という一文で書きます。育成を成功させている企業は、場当たり的に研修を実施するのではなく、「育てた人材にどんな役割を持たせ、どんな成果を生んでほしいか」という事業のゴールから逆算して、必要な人材・到達レベル・育成ステップを定義しています。

あわせて、最初に取り組む部門と対象人数も決めます。対象を決めずに始めると、「全員一律」の研修になり、ポイント4の「まず1部門で回す」進め方ができません。「AI活用が一部の部署に閉じている」「部門の推進役がいない」といった状況があれば、そこが最初のテーマになります。

このポイントの確認項目

役割ごとの目指す姿を言葉にしているか/対象部門と人数を決めているか

ポイント2:G検定で基礎を揃える

G検定は、全役割に共通する「AIの基礎知識・判断力」を担う研修として位置づけます。

G検定は、全役割に共通する「AIの基礎知識・判断力」を担う研修として位置づけます。基礎をG検定に任せると、自社でやるべきことが減ります。

まず、全役割に共通する「基礎」と、役割固有のスキルを切り分けます。全員が持つべき知識・判断力は基礎に、業務データの分析やAI機能の実装などは役割固有に置きます。基礎のゴールは、具体的な言葉で書きます。

AVILENの生成AI研修では、全社員向けの最初のステップのゴールを「生成AIの利便性やリスク、活用ツールについて知り、正しく語れるようになること」に置いています。「使う人」と「まったく使わない人」の二極化を防ぐ狙いです。

基礎をG検定に任せると、自社でやるべきことが減ります。

  • 基礎スキルの洗い出しと体系化:G検定のシラバスを活用できる
  • 基礎研修の教材・演習・評価の用意:G検定の講座と試験で代替できる


その分の工数を、自社固有の役割の定義と、業務の演習・PoC(概念実証)の設計に活用できます。G検定の役割は、組織の「共通言語」を揃えることです。

基礎の到達点は、誰が見ても判定できる形で決めます。「合格」とするのか、「受講」とするのかで、後の設計が変わります。なお、基礎の到達点は、G検定以外(全社向けのDXリテラシー研修など)で設定できます。

G検定を到達点にする場合は、学習時間の確保が欠かせません。AVILENのG検定対策講座では、目安の学習時間は約30時間です。

AVILENが支援した企業でも、不合格だったメンバーはいずれも、平均と比べて学習時間を確保できていませんでした。受験までの期間と学習時間は、計画の段階で確保しておきましょう。

基礎を揃える設計の企業事例は、記事の後半の「G検定を導入している企業の事例」(型1:共通言語化型)で紹介します。

このポイントの確認項目

共通の基礎と役割固有を分けているか/基礎の到達点をG検定で置けるか

ポイント3:取得後の設計を先に決める(最重要)

G検定を受けさせたのに業務につながらない原因は、多くの場合、受講後に「次に何を学ぶか」「業務でどう行動するか」が決まっていないことにあります。そこで、受講前に次の3つの要素を決めておきます。

決めること

内容

防げること

①受講後の行動設計

取得後に何をするかを、受講前に役割ごとに決める

「受講完了=ゴール」

②継続学習への接続

G検定の次に受ける研修を、役割別のレベルで用意する

学習の単発化

③部門展開の進め方

共通の基礎の上に、部門別の実務テーマを置く

部門ごとのばらつき

G検定を受けさせたのに業務につながらない原因は、多くの場合、受講後に「次に何を学ぶか」「業務でどう行動するか」が決まっていないことにあります。①受講後の行動設計、②継続学習への接続、③部門展開の進め方の3つを受講前に決めておきます。

大切なのは、これらを受講の前に決めておくことです。受講後に考え始めると、研修が単発で終わりやすくなります。ここでは、①と②、そして効果を測る指標を説明します。③の部門展開は、次のポイント4で扱います。

要素①:受講後の行動設計

G検定の取得後に何をするかを、受講前に役割ごとに決めておきます。受講完了がゴールになるのを防ぐための打ち手です。具体的には、次の4点を、受講者本人と上長が事前に決めます。

  1. いつまでに(期限)
  2. 何を(成果物・行動)
  3. どの業務で(適用先)
  4. 誰と共有するか


行動目標の例は次のとおりです。

  • ビジネスアーキテクト
    AIの活用テーマを1つ選び、要件を整理して提案する
  • デザイナー
    AIを使う顧客体験の案を1つ描いて共有する
  • データサイエンティスト
    業務データを1つ選び、分析の目的と手法を決める
  • ソフトウェアエンジニア
    AI機能を組み込める箇所を洗い出し、実装案にする


研修の中に組み込む方法もあります。AVILENの業務プロセス適用研修は、「知る→試す→振り返る→共有する」の4ステップで、自分の業務に即した活用アイデアを検討し、実際に試すところまで進めます。行動に落とす設計の例です。

要素②:継続学習への接続

G検定の次に受ける研修を役割別のレベルで用意します。受講前に「Level2に何を置くか」を決めておくと、G検定が次の学習の起点になります。

G検定の次に受ける研修を役割別のレベルで用意します。受講前に「Level2に何を置くか」を決めておくと、G検定が次の学習の起点になります。

役割

Level2:応用(役割別スキル)

Level3:実務適用

ビジネスアーキテクト

AI活用企画・要件整理

事業へのAI導入を企画・推進

デザイナー

AI前提の体験設計

AIを組み込んだ業務を設計

データサイエンティスト

データ分析研修・演習

業務データで分析・モデル構築

ソフトウェアエンジニア

AI実装・運用の基礎

AI機能を実装・運用

学習の段階の例として、AVILENの生成AI研修は、全社員向けのリテラシー研修(1〜1.5時間)、基礎を学ぶ生成AIパスポート対策講座(約20時間)や活用研修(3〜5時間)、業務への適用、アイデアソンやOJTによる応用、という4段階で設計しています。学習時間とあわせて次のレベルを具体的に置くのがポイントです。

📖 関連記事|生成AI研修、何から学べばいい?企業導入の学習ステップと成功事例

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、G検定を教育STEP2.5、E資格をSTEP3に位置づけ、その先に応用教育(STEP4以降)を設計しています。事例記事の公開時点で、G検定取得者は300名以上、E資格取得者は50名以上に上ります。なお、E資格とは、JDLAが認定するディープラーニングの実装力を問う資格です。

📖 関連記事|【伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)×AVILEN】G検定対策講座104名受講!CTCが実践する失敗しないAI人材育成とは

G検定の次に資格を選ぶなら

Level2に資格を置く場合は、役割によって選ぶものが変わります。AI領域のビジネスアーキテクトとデータサイエンティストを例に挙げます。

  • ビジネスアーキテクト(AI活用を企画・推進する立場)
    G検定とあわせて、AVILENでは、IT全般の基礎を固めるITパスポートや、データ活用の力を示すDS検定(データサイエンティスト検定)をおすすめしています。最近はAIエージェントを扱う資格も登場しており、「AIエージェント・ストラテジスト」試験(AICX協会)も有効な選択肢です。
  • データサイエンティスト
    G検定の次の挑戦として、E資格がおすすめです。さらに余力があれば、クラウドやデータサイエンス分野の資格にも挑戦できます。


どの方向にスキルを伸ばすかは、本人のキャリア戦略によっても変わります。

効果を測る指標も、受講前に決める

研修の効果が見えないと、予算の承認が下りにくくなります。受講者数や満足度といった「実施指標」だけでは、成果を示しにくいのが実情です。実施指標(受講者数、合格率など)と、行動指標(取得後の行動の実施状況)の両方を、受講前に決めておきます。

AVILENのウェビナー「人材育成はなぜ成果を示しづらいのか?」でも、実施指標しか追えていないことを課題に挙げ、研修後の行動を評価指標とする設計を提案しています。また、業務プロセス適用研修の振り返りでは、業務効率、求めるアウトプットとの一致度、スキルアップの度合いの3つの観点で、効果を確認します。

📖 関連ウェビナー|人材育成はなぜ成果を示しづらいのか?

取得後の実績を人事評価につなげている企業事例は、「G検定を導入している企業の事例」(型2:継続学習接続型)で紹介します。

このポイントの確認項目

取得後の行動目標を先に決めているか/効果を測る指標を事前に決めているか/役割別のLevel 2を用意しているか

ポイント4:まず1部門で回す

いきなり全社展開を目指すのは、現実的ではありません。まず、課題が明確な部門を1つ選び、ポイント1〜3の内容を最後まで回し切ります。1部門で回し切った進め方は、そのまま全社展開の「型」になります。型があれば、部門が増えても同じ手順で横展開できます。

要素③:部門展開の進め方

全社共通の基礎(G検定+全社DXリテラシー研修)を揃えたあと、部門別の実務テーマへ分岐させます。

全社共通の基礎(G検定+全社DXリテラシー研修)を揃えたあと、部門別の実務テーマへ分岐させます。

部門別テーマの例は次のとおりです。

  • 営業・マーケ:顧客データの分析・提案への活用
  • 製造・品質:不良検知・需要予測のPoC
  • 経理・人事・総務:定型業務の自動化・生成AI活用
  • 企画・経営:事業データからの意思決定


展開の順番は、次の4段階です。

  1. 共通部分を先に全社へ広げる
  2. 課題が明確な部門から、部門別テーマを始める
  3. 1部門の進め方を型にして、次の部門へ横展開する
  4. 部門ごとの成果を、全社の共通言語に戻す

最初の一歩:1部門で小さく回す5ステップ

ポイント1〜3を、1部門で回す手順に落とすと、次の5ステップになります。

1部門で回す手順に落とすと、1. 対象部門と人材像を決める:課題が明確な部門を1つ選び、役割ごとの目指す姿を置く、2. 必要なスキルと到達点を決める:共通の基礎と役割固有のスキルを区分し、基礎の到達点を決める、3. G検定で基礎を揃える:Level1を全員で揃え、取得後の行動を先に決める、4. 次のレベルへ接続する:役割別のLevel2へつなぎ、業務での実践を指標で測る、5. 他部門へ展開する:前述の4段階の順番で、1部門の手順を型にして、部門別テーマへ分岐する
の5ステップになります。
  1. 対象部門と人材像を決める
    課題が明確な部門を1つ選び、役割ごとの目指す姿を置く
  2. 必要なスキルと到達点を決める
    共通の基礎と役割固有のスキルを区分し、基礎の到達点を決める
  3. G検定で基礎を揃える
    Level1を全員で揃え、取得後の行動を先に決める
  4. 次のレベルへ接続する
    役割別のLevel2へつなぎ、業務での実践を指標で測る
  5. 他部門へ展開する
    前述の4段階の順番で、1部門の手順を型にして、部門別テーマへ分岐する

展開の前提:経営層・管理職を巻き込む

AI活用の進め方には、トップダウンとボトムアップの2つがあります。どちらでも、現場が自走できる研修設計が鍵になります。あわせて、経営層や管理職を巻き込むことも展開の前提になります。

部門展開を進めている企業事例は、「G検定を導入している企業の事例」(型3:部門展開型)で紹介します。

このポイントの確認項目

部門展開の順番を描けているか

G検定を導入している企業の事例:3つの設計パターン

G検定を取り入れている企業は、ロードマップ設計のどの要素を重視したかで、3つの型に分けられます。自社の状況に近い型から読んでみてください。以下は、公開情報をもとにした紹介です。

型1:共通言語化型(三菱商事)

データ分析や業務管理でAIを使える人材を増やし、労働生産性を高める狙いのもと、G検定を課長級への昇格要件に組み込む方針です。2027年度から、入社8〜10年目ごろの課長級への昇格時に取得を求め、いずれは役員を含む5,000人超の全社員への必須化を目指しています。昇格ステップの到達点にG検定を置くことで、基礎を揃える設計です。

出典:日本経済新聞(電子版、2025年4月28日)「三菱商事、AI資格を管理職の昇格要件に 全社員必修へ」。日経転職版に再掲された記事:「三菱商事、AI資格を管理職の昇格要件に 全社員必修へ」(2025年5月13日)

型2:継続学習接続型(千代田化工建設)

デジタル・AI人材を社内で育てる方針のもと、資格取得の目的化を避け、取得後の実績を人事評価につなげています。資格取得への支援は、受験料と合格後の一時金にとどめています。

DXコア人材をスキル・マインド・実績の3軸で定義し、毎年の人事評価にデジタル関連のコンピテンシーを入れています。G検定の先にE資格を設定し、2030年までに全社員の2%程度の取得を目標に掲げています。すでに目標の約3分の2に達し、毎年1〜2名ずつ増えています。

出典:日本ディープラーニング協会(JDLA)「早期にデジタル・AI人材の内製化を決断した千代田化工建設の取り組み」(2025年6月6日)

型3:部門展開型(東北電力)

「DX推進部だけがDXに取り組んでいては、DXの実装と定着は不可能」という問題意識から、DX人財を4層で定義しています。G検定はDXリテラシー社員に、E資格は高度データアナリストや全社DX推進者に、取得を奨励しています。

各部署にDX推進担当者を置き、定期的に連絡会を開いて、教育メニューの紹介や知見の共有を進めています。東北電力と東北電力ネットワークの2社で、2024年1月時点で100名程度がG検定を取得しており、グループ全体への展開を計画しています。

出典:日本ディープラーニング協会(JDLA)「2025年までに2,000人のDXリテラシー社員を育成。東北電力が推進するロードマップとは」(2025年2月12日)

3社の事例に共通するのは、G検定を単独の研修ではなく、昇格・評価・人材像といった仕組みの中に組み込んでいることです。

まとめ:AI人材育成は「取得後の設計」で決まる

G検定を起点にしたAI人材育成の要点は、次の4つです。

G検定を起点にしたAI人材育成の要点は、1. 人材育成の定義から始める:役割ごとの目指す姿と、最初に取り組む部門・対象人数を決める、2.G検定で基礎を揃える:全役割に共通する基礎をG検定に任せ、自社は役割固有の部分に集中する、3. 取得後の設計を先に決める:行動・次のレベル・効果を測る指標を、受講前に決める。これが「受講で終わる」を防ぐ分かれ道になる、4. まず1部門で回す:課題が明確な1部門で小さく回し、型ができてから全社へ展開する
の4つです。
  1. 人材育成の定義から始める
    役割ごとの目指す姿と、最初に取り組む部門・対象人数を決める
  2. G検定で基礎を揃える
    全役割に共通する基礎をG検定に任せ、自社は役割固有の部分に集中する
  3. 取得後の設計を先に決める
    行動・次のレベル・効果を測る指標を、受講前に決める。これが「受講で終わる」を防ぐ分かれ道になる
  4. まず1部門で回す
    課題が明確な1部門で小さく回し、型ができてから全社へ展開する

自社の設計を点検する8つのチェックリスト

この4つのポイントを、自社に当てはめて点検するための8つの問いです。

  1. □ 1. 役割ごとの目指す姿を言葉にしていますか?
  2. □ 2. 対象部門と人数を決めていますか?
  3. □ 3. 共通の基礎と役割固有を分けていますか?
  4. □ 4. 基礎の到達点をG検定で置けますか?
  5. □ 5. 取得後の行動目標を先に決めていますか?
  6. □ 6. 効果を測る指標を事前に決めていますか?
  7. □ 7. 役割別のLevel 2を用意していますか?
  8. □ 8. 部門展開の順番を描けていますか?


答えられない項目が、自社の設計のつまずきどころです。

チェックリストの活用により、「G検定を受けさせたのに業務につながらない」「AI人材育成を、どこから整えればよいかわからない」といった課題の解決のヒントが見つかります。各問いに「確認の目安」と「答えられないときの次の一手」を添えた詳細版(PDF)も用意しています。以下よりダウンロードして、ぜひご活用ください。

📥 資料ダウンロード|自社の設計を点検する8つのチェックリスト

AVILENの支援について

私たちAVILENは、「データとアルゴリズムで、人類を豊かにする」をパーパスに、AI戦略コンサルティング・AI技術実装・デジタル組織開発の3つを一気通貫で提供しています。

AI人材育成の領域では、G検定対策講座をはじめとする研修と、人材の定義から育成計画までを描くロードマップ策定の両方でご支援しています。約1,000社(2026年2月末時点)の支援実績をもとに、自社ではどこから着手すべきか、一緒に考えます。お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。