E資格合格者インタビュー「生成AIをフル活用して学習しました」 – IT企業 加谷さん

実務でソリューション開発に携わりながら、社内の生成AI活用やルール整備も担ったことのある加谷さん。
文系出身でありながら、G検定・DS検定を取得したのち、AVILENの「全人類がわかるE資格コース」を受講し、E資格2025#2に合格されました。
この記事では、
- 文系・非エンジニア職から、どのようにE資格レベルの知識に到達したのか
- 生成AIを、どう学習に組み込んだのか
などについて詳しく伺いました。(E資格講座について知りたい方はこちら)
E資格合格者インタビュー 加谷さん
ーーE資格合格おめでとうございます!まずは、所属している業界や普段の業務内容を教えてください。
IT系の企業でソリューション開発に携わる部署に所属しています。
業務としては新規ビジネスの企画や開発、社内の事業推進などに従事しています。
ーー普段の業務で、AIに関わる機会はありますか?
はい。特にここ2〜3年でAIに関わる機会が増えました。
例えば、社内向けの生成AI利用規約を整備したり、従業員向けに生成AIの活用事例を紹介する勉強会を実施したりしています。
ーーAIの勉強を始めようと思ったのは、どのようなきっかけでしたか?
きっかけは、ここ数年の生成AIブームです。
2021〜2022年頃にMidjourneyやStable Diffusionなどの画像生成AIが話題になり始めましたよね。
それらを「自分でも動かしてみたい」と思って、趣味として少しコードを学び、実際に動かして遊んでいました。
ただ、その時点ではあまり体系立てて学んでいたわけではなくて、「断片的な知識はあるけれど、全体像が分かっていない」という状態でした。
そこで、AIの中身の仕組みまでちゃんと理解できるようになりたい、AIのコアな理論を体系的に学びたい、という思いが強くなってきて、資格の取得を考えるようになりました。
E資格学習前の前提知識
ーーE資格学習を始める前、応用数学やプログラミングはどのくらい学習経験がありましたか?
プログラミングや応用数学に関しては初学者です。
大学で地理学を専攻しており、その中で情報地理とかGISに軽く触れることはあったのですが、扱っていたのはごく簡単なテーブルデータだったので、本格的な統計や機械学習を学んでいたわけではありません。
生成AIブーム以降に『ゼロから作るDeep Learning』の1、2巻を読むこともありましたが、内容を理解できていたとは思いません。
また、前提知識でいうとE資格取得前に、G検定やDS検定を取得していました。
ーーG検定・DS検定を取得した流れを教えてください。
AIのコアな理論を体系的に学びたいという思いから、まずG検定の勉強を始めました。
G検定は「AIがビジネスや社会にもたらす影響や、法的なリスクを理解する試験」という印象を持っておりまして、AIの社会的インパクトについてはよく分かった一方で、アルゴリズムそのものの中身にはあまり触れていないと感じました。
その後にE資格に進むことも考えたのですが、E資格のシラバスを見てみると、機械学習や深層学習の知識がかなり前提として求められることが分かりました。
そこで、その橋渡しとしてDS検定を挟むことにしたんです。
DS検定では、統計やデータの読み方、機械学習の基礎的な話などを一通り学ぶことができました。
振り返るとこれは結果的に大正解で、DS検定で触れた内容があったからこそ、E資格の機械学習・深層学習パートに、比較的スムーズに入っていけたと感じています。
AVILENのE資格講座を選んだ理由
ーーAVILENのE資格講座を選んだ理由は何ですか?
もともとDS検定の勉強で、AVILENさんの講座にはお世話になっていました。
そのときに、内容が分かりやすかったことと、スケジュール通りに進めていったら実際に一発で合格できたこともあり、このクオリティなら、E資格もきちんとやり切れば合格まで行けるだろうという信頼感がありました。
その上で、他社の認定講座と合格実績を比較し、E資格もAVILENさんの講座を受講することに決めました。
E資格合格を目指した学習の進め方
ーーE資格を目指した学習スケジュールを教えてください。
学習を始めたのが2月で、本番試験が8月末だったので、期間としてはちょうど半年間くらいです。
学習時間は、平日はだいたい1時間、土日祝は2時間くらいを目安にしていました。
自分の中でルールをひとつ決めていて、「勉強しない日を1日も作らない」というものです。とにかく「ゼロの日」を作らないことを徹底していました。
ーー勉強が難しい日はありませんでしたか?
そうですね、毎日PCの前で1〜2時間しっかり勉強するというのは難しい日もあります。
そこで自分の中で学習を二段構えにしていました。
まず、PCに向かえる日には、講義動画を視聴したり、コーディング課題に取り組んだり、その実装内容を復習しながら、生成AIと壁打ちをしたりしていました。
一方で、PCに向かえない日は、通勤時間(片道30分)を使ってスマホで公式例題や模擬試験を解いたり、生成AIに作ってもらった解説音声をポッドキャストのように聞き流したりしていました。
ーー生成AIを活用されていたんですね。どのように活用していたか、詳しく教えていただけますか。
E資格の勉強では、主に2つのパターンで活用していました。
まずひとつ目は、生成AIを「先生役」にする使い方です。
たとえば強化学習を勉強するときに、「あなたはE資格対策の講師です。私の強化学習の理解度を確認するために、質問を出してください」というように役割を指示します。
その質問に対して自分の言葉で答えてみて、答えられなかった部分や、あいまいなまま誤魔化している部分についてフィードバックをもらうことで、自分の理解の穴を可視化していきました。
二つ目は、難しい概念を「動くコード」で理解する方法です。
強化学習の学習プロセスのように、講義動画やPDFだけではイメージしづらいテーマについては、Pythonコードを生成AIに書いてもらって、それを実際に自分の環境で動かすことで、「ああ、こういうふうに学習が進んでいくのか」と直感的に分かるところまで落とし込むようにしていました。
私が強化学習が苦手なので、どちらも強化学習が例になってしまいましたね(笑)
ーー他の勉強方法として、ノートなどは作らなかったのでしょうか?
それも、生成AIのプロジェクト機能をノート代わりに使うやり方をしていました。
「E資格対策プロジェクト」のようなプロジェクトをひとつ作っておきます。
そこに、自分の質問や返ってきた解説、それに対する自分の要約や補足コメントなどを蓄積していきました。
そうすると紙のノートを作らなくても、「自分専用の知識ベース」が育っていくんです。
また、自分専用の「解説ポッドキャスト」を作ることもありました。
自分がまだ理解しきれていないテーマについて、生成AIに「自分向けの音声解説スクリプト」を書いてもらい、そのテキストを音声に変換して、通勤中にひたすら聞く、というやり方をしていました。
そのとき、「私の理解度はこのくらいなので、それに合わせたレベルで説明してください」といったオーダーをすると、本当に自分のレベル感にフィットした解説音声ができあがるので、移動時間の学習効率がかなり上がりました。
ーー素晴らしい活用方法ですね。AVILENの講座はいかがでしたか?
今回、市販の問題集などは買わずに、AVILENの教材だけで合格できました。
E資格の難易度は高いものの、講座自体は分からないことがあっても自力や調べ方でキャッチアップできる構成で、「ついていけない」という感覚はなかったです。
講座の流れ通りに学習を進めていけば合格できる講座だと思います。
ーーAVILENのサポートで、特に良かった点はありますか?
一番良かったのは、課題採点のスピードです。
コーディング試験を提出すると、早いときだと5〜10分くらいでフィードバックが返ってきて、夜遅い時間帯でも何度もラリーできることが多かったです。このスピード感は本当にありがたかったですね。
もしこれが翌日返ってくるようなペースだったら、その間に書いたコードの意図を忘れてしまったり、そのあいだにモチベーションが下がってしまったり、といったことが起きていたと思います。
「課題を出す→すぐに返ってくる→その日のうちに修正する」というサイクルを回せたことが、学習を継続するという意味で、かなり効いていたと感じています。
E資格合格後の手応え
ーーE資格を勉強してみて、業務にはどのような変化がありましたか?
一言でいうと、解像度が上がった感覚があります。
私は、AIモデルそのものを職務として開発しているわけではなくて、どちらかというとAI利活用の企画・推進や、ビジネス側の要件整理といった「外側のレイヤー」に関わることが多い立場です。
それでも、E資格を通じて、モデルの仕組みや学習プロセス、代表的なアーキテクチャの考え方を一通り理解できたことで、中身を分かったうえで、AIエンジニアやビジネス側と会話できるようになってきた実感があります。
技術側とビジネス側の橋渡し役として、AIでは何ができて何が難しいのかという現実的なラインを示したり、過度な期待値を調整したりする場面が多いのですが、そのあたりを以前よりも自信を持ってできるようになったと感じています。
ーーE資格合格後、継続して勉強や情報収集などはしていますか?
はい。日々知識のキャッチアップを進めています。
また、E資格受講前から変わらずAIに興味がありますので、X(旧Twitter)のタイムラインはAIのことばかりです。
AI分野はとにかくアップデートが早いので、Xのタイムラインを眺めているだけでも、毎日のように新しい技術や論文の情報が流れてくるんです。
E資格を通じて基礎を押さえたことで、技術記事や論文を読んだときに、これは大体どの辺りの話をしているのかが分かるようになってきましたし、分からない単語が出てきても、「この用語なら、ここを調べれば良さそうだな」といったあたりがつきやすくなりました。
そういう意味で、情報収集の解像度も上がったと感じています。
ーーAIエンジニアではない職種でも、E資格の勉強は役に立ちますか?
役に立つと思います。むしろ、AIプロジェクトに関わるのであれば、E資格相当の知識は持っていて損はないと感じています。
AIエンジニアとしてモデルを実装する人だけでなく、AIプロダクトの企画に関わる人や、ビジネス活用の企画・推進、生成AIによる業務改善の検討などに携わる人にとっても、モデルの中身を、ある程度自分の言葉で説明できるレベルで理解しているかどうかで、できることの幅は大きく変わると思います。
ーー最後に、これからE資格を目指す方にメッセージをお願いします。
極端な言い方かもしれませんが、全人類が取ってもいいくらいの資格だと感じています。
E資格を通じて、AIの理論レベルの理解が深まったことで、世の中のAIプロダクトをより高い解像度で見られるようになりましたし、技術ニュースや論文との距離もぐっと縮まりました。
AI分野で他の人と差別化したい人にとっても、大きな武器になると思います。
勉強法という意味では、私は特別なことはしていません。
半年間コツコツ毎日続けること。PCに向かうのがしんどい日は、スマホでもいいから何かしらやること。AVILENの講座を信じて、流れどおりにやり切ること。このあたりを意識すれば、文系出身であっても十分に合格を狙えるはずです。
難しい分野ではありますが、とても楽しいので、ぜひ気負わずに挑戦してみてほしいです。
ーーありがとうございました!
記事の筆者

AVILEN編集部
株式会社AVILEN




