【AI変革事例_建設業界】理想の住まいづくりを支えるAIマッチングソリューション

【AI変革事例_建設業界】理想の住まいづくりを支えるAIマッチングソリューション

住宅購入者の希望条件と建設会社の特徴をAIで分析し、最適な工事会社を自動提案するAIマッチング事例です。
熟練オペレーターの経験に依存していた仲介業務をAIで再現し、90%以上の案件絞り込みを自動化。
マッチングまでの時間を短縮し、顧客体験の向上とサービス拡張を実現しました。

監修者

監修者

株式会社AVILEN
執行役員 CTO 兼 D&Aソリューション事業担当 / データサイエンティスト

広島大学大学院卒業。コンピュータビジョン、機械学習、ディープラーニング領域を専門とするデータサイエンティスト。複数の国際学会へ査読付き論文の採択実績を持つ。2021年、AVILENに参画。AIソリューション事業の最年少マネージャーとしてIPOをはじめとする事業拡大、SaaS事業の立ち上げからグロースを牽引。データ・AI・デジタルを軸としたビジネスモデルの再構築とビジネスプロセスの根本的な変革を、広範な業界の企業に対して支援を行う。

課題

住宅購入を検討するお客様にとって、数多ある建設会社の中から自身の理想に合致する1社を選び出すのは容易ではありません。
クライアント企業では、お客様の家族構成や「平屋が良い」「内装にこだわりたい」といった詳細な希望条件をヒアリングし、最適な工事会社をマッチングするサービスを運営していました。

しかし、その実態は、数百社に及ぶ提携会社の特徴を熟知したオペレーターが、自身の「勘と経験」を頼りに手作業でマッチングを行うというものでした。
サービスを拡大していくにあたり、属人的な体制がボトルネックとなっており、マッチング精度を維持したまま、いかにプロセスを自動化できるかが喫緊の課題となっていました。

ソリューション

AVILENは、お客様の潜在的なニーズを汲み取り、最適な案件を提案するレコメンドアプリの開発を支援しました。

  • 膨大な成約データを基にした学習
    ユーザーのヒアリング内容やアンケート結果をインプットデータとし、過去の膨大な成約実績と紐付けることで、精度の高いレコメンドモデルを構築しました。

  • ユーザーの好みを反映する入力インターフェース
    家族構成や好みのデザイン、希望する平屋スタイルなど、多角的なQA項目からユーザーのこだわりを抽出できる仕組みを整えました。

  • 納得感を醸成する「根拠」の提示
    AIが「なぜその会社を選んだのか」という具体的な理由を合わせて出力するように設計し、ユーザーが納得して意思決定できる、信頼性の高いマッチング体験を実現しました。

成果

本ソリューションの導入により、仲介業務のあり方は劇的に進化しました。

最も大きな成果は、90%以上の案件をAIで自動的に絞り込めるようになったことです。
マッチング精度は従来の熟練オペレーターと同等の水準を維持しており、品質を落とすことなく業務の大部分を自動化することに成功しました。

また、AIが即座に最適な候補を提示することで、マッチングまでの時間が大幅に短縮されました。
これにより、お客様の待ち時間が削減され、顧客体験(CX)の向上と、仲介件数の大幅な積み上げが可能な体制へと変革を遂げています。

まとめ・考察

本事例の優れた点は、単なる「作業の自動化」に留まらず、AIによって「顧客の納得感」までデザインした点にあります。
レコメンドの根拠を明示する機能は、不透明になりがちな会社選定のプロセスを可視化し、仲介サービスとしての付加価値を大きく高めています。

今後は、蓄積されるマッチングデータや成約後の満足度データをさらにフィードバックすることで、よりパーソナライズされた提案が可能になるでしょう。
このモデルは、住宅仲介のみならず、高度な専門知識と個人の好みが交差するあらゆるマッチングビジネスにおいて、大きな展望を拓くものと確信しています。

AVILENが考えるAI変革とは

AVILENでは、AI変革を単発のAI導入や受託開発の積み上げではなく、企業の業務・意思決定・組織を段階的に変えていくプロセスと捉えています。
そのため、AI活用はいきなり大規模に進めるのではなく、段階を踏んで進めることが重要だと考えています。

AI導入は「5つのステップ」で進める

AVILENでは、AI変革を以下の5ステップで整理しています。

  1. リテラシーをつける
    データ・AIの基本理解を揃え、技術の可能性と限界を正しく認識する

  2. ビジョンを描く
    AIを使って、どこで競争優位を作るのかを明確にする

  3. Quick Winを実現する
    短期間で成果が見えるテーマに絞り、成功体験をつくる

  4. 体制を構築する
    人材・組織・データ・システムを含めた推進体制を整える

  5. 活用範囲を拡大する
    PDCAを回しながら、AI活用を組織全体へ広げていく

AI変革を支える3つの考え方

この5ステップを進めるうえで、AVILENが大切にしている考え方は次の3点です。

  • コア部分から小さく始め、大きく広げる
  • 試しながら学ぶ、アジャイルなPDCA
  • 外部に頼りきらず、徐々に内製化していく
AIトランスフォーメーション(AIX)のポイントについて解説しています。

本事例の位置づけ

本記事で紹介する取り組みは、こうしたAI変革のプロセスの中で設計された一つの実践例です。
AVILENは、「AIを作る会社」ではなく、AIを使って企業の変革を前に進めるパートナーでありたいと考えています。

開催予定/配信中のウェビナー

AI変革で成果を出す企業は何を先に決めているのか?AI実装による人材紹介の高度化