余因子行列を用いた逆行列の求め方
以下の公式を用いて余因子行列と行列式を求めることで、逆行列を計算できます。
余因子行列を用いて逆行列を表す公式
行列A=0 のとき、行列Aの逆行列A−1は、
A−1=∣A∣1A~
となる。
例題
例題で、余因子行列で逆行列を求めてみましょう。
例題
行列A= 214020121 のとき、逆行列A−1 を求めよ。
解答は以下の通りです。
行列式∣A∣をサラスの公式を用いて求めます(余因子展開で求めることもできます)。
∣A∣=2×2×1+0×2×4+1×0×1−1×2×4−2×0×2−0×1×1
=−4
次にA~を求めます。
行列A に対する (i,j) 余因子をすべて求めます。
(−1)1+12021 (−1)2+10011(−1)3+10212 (−1)1+21421 (−1)2+22411(−1)3+22112 (−1)1+31024(−1)2+32400 (−1)3+32002
= 20−27−2−3−804
これを転置することでA~を求めることができます。
A~= 2 7−80−20−2−34
A−1=∣A∣1A~より、
A−1=∣−4∣1 2 7−80−20−2−34
= −21−4 7 20210214 3 −1
となります。
よって行列Aの逆行列は −21− 4 7 2021021 4 3 −1 となります。
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