ガンマ分布の公式の確認
まずは、ガンマ分布の公式を確認しましょう。
積率母関数 | MX(t)=(1−θt1)k |
期待値 | E(X)=kθ |
分散 | V(X)=kθ2 |
ガンマ関数の性質の確認
期待値・分散の導出にあたってガンマ関数の性質を利用するので、ここで確認しておきましょう。
ガンマ関数の性質
Γ(k)=∫0∞tk−1e−tdt
Γ(k)=(k−1)Γ(k−1)
Γ(k+1)=k!
Γ(21)=π
積率母関数の導出
MX(t)=E(etX)=∫0∞etxf(x)dx=∫0∞etxΓ(k)θkxk−1e−θxdx=∫0∞Γ(k)θkxk−1e−θx+txdx=∫0∞Γ(k)θkxk−1e(−θ1−θt)xdx=∫0∞Γ(k)(1−θt)k(1−θtθ)kxk−1e(−θ1−θt)xdx=(1−θt)−k∫0∞Γ(k)(1+θtθ)kxk−1e(−θ1+θt)xdx=(1−θt1)k
補足
Γ(k)(1−θtθ)kxk−1e(−θ1−θt)x
この式の1−θtθをθ′とすると、
Γ(k)θ′kxk−1e−θ′x
となる。
これはパラメータ(尺度母数)がθ'のガンマ分布の確率密度関数である。
そのため、
∫0∞Γ(k)θ′kxk−1e−θ′xdx=1
は確率密度関数を確率変数がとりうる値において全て足しあわせた値であるため1である。
(ある事象における全ての確率を足すと1になることと同義)
期待値の導出
E(X)=dtdMX(t)t=0=k(1−θt1)k−1(1−θt1)′t=0=k(1−θt1)k−1(1−θt)2θt=0=kθ(1−θt1)k+1t=0=kθ
分散の導出
E(X2)V(X)=dt2d2MX(t)t=0=(kθ(1−θt1)k+1)′t=0=k(k+1)θ(1−θt1)k(1−θt1)′t=0=k(k+1)θ(1−θt1)k(1−θt)2θt=0=k(k+1)θ2=E(X2)−(E(X))2=k(k+1)θ2−(kθ)2=kθ2
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