時系列分析におけるARモデル(自己回帰モデル)とは
ARモデルとは
ARモデル(AutoRegressive model)は自己回帰モデルと呼ばれ、現在の値を過去のデータを用いて回帰する時系列モデルです。失業率といった経済指標、また株価の分析などに用いられます。
ARモデルはARMAモデル、ARIMAモデル、SARIMAモデルなどの基礎にもなっている重要な時系列モデルです。
「現在の値を過去のデータを用いて回帰する」をもう少し詳しく説明すると、時点での値を時点よりも過去のデータを用いて回帰するということです。
1次ARモデル
最もシンプルなARモデルです。
時点におけるデータが定数項、一時点前のデータ、攪乱項を使って以下のように表されます。
時点に対して、1時点前までのデータを用いて回帰するARモデルを1次ARモデルと呼びます。
ARモデル(1)とも表現されます。この1次ARモデルは単回帰モデルによく似ており、ラメータは最小二乗法で求めることができます。
1次ARモデルの詳細は「1次ARモデルの特徴や統計量について」をご確認ください。
次ARモデル
時点におけるデータを1時点前だけでなく、2時点前、3時点前、...のデータを用いて回帰したいときに用いるのが、次ARモデルです。
を回帰するために時点前までのデータを用いるとき、次ARモデルと呼びます。以下の次ARモデルの式を確認してみましょう。
はに対するパラメータです。このパラメータは最小二乗法のほかに最尤法で求められることが知られています。
n自モデルの詳細は「n次ARモデルの特徴や統計量について」をご確認ください。
関連記事
カテゴリ: 時系列分析
関連するサービス
記事の筆者
AVILEN編集部
株式会社AVILEN