DXをグループ共通の“当たり前”に。独自の育成プログラムで目指す、全社員のリテラシー底上げ。

日本郵政グループは、「グループ本社社員1万人のDXリテラシー向上」を目指し、2022年度からDX推進のための育成プログラムを実施。「入門編」「中級編」「上級編」の3段階でプログラムを設計し、グループ横断で取り組んでいます。
「入門編」「中級編」とフェーズを進めている今、感じている変化や研修設計のポイント、今後の展望等について、平井様、西郷様にお聞きしました。
育成プログラム実施の背景
ー どのような経緯で、育成プログラムを実施することになったのでしょうか?
平井:
日本郵政グループが目指す全社的なDX推進組織のためには、全員がDXについて「理解している状態」をつくることが大切で、組織のリテラシーレベルを底上げする方法を模索していました。
ー そのような中で、パートナーとしてAVILENを選んでいただいたポイントは何ですか?
平井:
ありきたりな研修を導入するだけでは意味がないと考えていました。最終的には内製化を目指していますので、その入口として機能する研修でなくてはと。
そんな時に西郷さんからAVILENさんを紹介してもらって、第一印象で「この人たちとなら仕事ができそう」と感じました。こちらの話をきちんと聞いて理解してくれて、言葉を選ばずいうと、変なこだわりや我の強さが無いのが良いなと思った記憶があります。
西郷:
欲しいものに近い研修を提示してくれる企業さんはいっぱいいても、一から研修をつくれるところはAVILENさんくらいしかいなかったんです。また、研修に対する考え方や作成プロセスに対しても全く違和感がなく、一緒にいいものがつくれそうだと思いました。
研修設計のポイント
ー “ありきたりの研修” ではない、日本郵政に必要な研修とはどのようなものだったのでしょうか?
平井:
シンプルにいうと、「郵政社員に刺さる研修か」ということです。郵政大学校(日本郵政グループの研修機関)ではこれまでも、グループ社員に対して様々な研修を実施してきましたが、上手くマッチしない研修もあるんですよね。当グループの企業文化や社員の性質を理解せずに研修を実施してしまうと、効果が出ない。しかもDXというとハードルが高く感じる社員も多いので、いかに自分事化してもらうか、変革するマインドを醸成するか、という受講者のマインドセットが非常に重要でした。
西郷:
私がJPデジタルに入社して感じたのは「規則やルールをしっかり守る」というグループ全体の組織文化でした。そうした文化が根付いているのが強みである一方で、変革マインドの醸成という観点では、“普通”のDX研修では効果が出にくいだろうと考えました。
平井:
具体的には、研修の冒頭部分をかなり丁寧につくっていきました。日本郵政がこれまでやってきたことを振り返ったり、DXで働き方がどれだけ変わるかという他社の事例を紹介したりしました。たとえば、今は当たり前になっている7桁の郵便番号も、昔は無かった。要は地名が数字化・デジタル化されることで大量の情報を管理しやすくなったんですよね。そういうデジタルへの変革を我々はしてきたんだ、だから怖いものは何もないんだよと思ってもらう仕掛けを随所に入れていきました。
ー グループ全体で行う難しさもあったのではないでしょうか?
西郷:
そうですね。同じグループとはいっても、企業としてはそれぞれにクライアントがいて、株主がいて、それぞれの風土があるので。研修の中身を考えることも、足並み揃えて実施していくことも、各社のキーマンや人事部との連携は必要不可欠でした。私と平井さんだけでそれをやるのは到底不可能で、社内外色んな人の力を借りながら動いていきました。
AVILENの良かったところ
ー プロジェクトの中で、AVILENをどう評価しますか?
平井:
こちらのオーダーに対して、裏でちゃんと動いてくれているのがわかりました。そうするとこちらも、もっといいものをつくりたいと思って、もっと色んな要求をして...。無理を言ってしまったこともありますが、毎回真摯に応えてくれて、どんどん講座のクオリティが高くなっていくのを実感しました。打合せを重ねるたびに、コミュニケーションの質が上がっていったのも良かったです。
西郷:
メール等でのやりとりやオンライン会議ではなかなか煮詰まらない時ってあるじゃないですか。そうした時に、対面で会って数時間みっちり議論に付き合ってくれたことが一番良かったです。他社さんがどうかは分からないですが、ここまで膝詰めで議論の時間をとってくれるのは、AVILENさんの価値というか、素晴らしいことだなと思いました。
手応え・今後の展望
ー これまでで感じている手応えや変化はありますか?
平井:
中長期的なプロジェクトなので、目に見える成果というのはこれから出てくるとは思うのですが、良い変化は起きていると感じます。受講生のアンケートを見ても、思っていた以上に良い評価・ポジティブな回答が多い印象です。
西郷:
AVILENさんとの議論を重ねる中で、色んなことが整理されていったのも良かったです。研修実施前のアセスメントで社員のリテラシーレベルを把握できたのもそうですし、日本郵政に必要な人材や、その育成に必要な研修はどんな研修か...漠然としていたものを数値化・言語化できたのも、収穫の一つだと考えています。
ー では逆に課題に感じていることと、今後の展望を教えてください。
平井:
eラーニングの講義時間が長いという声が出ていて、量は少し見直しても良いかもと考えています。ただ、最低限学ぶべき情報を過不足なく入れているつもりではあるので、その辺のバランスは非常に難しいところですね。「最低限」のラインを少しずつアップデートしていかないといけないと考えています。
西郷:
刺さっている人にはかなり刺さっているので、研修を受けるべき人と学習の範囲を、どう設定するかかなと思っています。ただ平井さんも言っているように、「最低限の当たり前」のレベルは上げていかなくちゃいけない。DXが特別なものではなく、読み書きそろばんと同じくらいの認識になっているのが理想ですね。
ー 引き続きしっかり伴走させていただきます。インタビューへのご協力ありがとうございました!(インタビュアー:AVILEN 横堀)
記事の筆者

AVILEN編集部
株式会社AVILEN