周辺確率とは
周辺確率とは、ただ一つだけの事象が起きる確率です。
例えば、Xの周辺確率とは、他の事象に関係なく事象Xが発生する確率を指します
周辺確率は、周辺確率を求めたい事象とその他の事象の同時確率の総和で求められます。Xの周辺確率はP(X)、周辺確率密度関数はf(X)と表記されます。
表から周辺確率を求める方法
周辺確率について具体例を交えて説明していきます。
下の表は、とある高校の学生・教員の登校手段を表したものです。
横軸が登校手段、縦軸が男子・女子・教員の分類になっており、表は無作為に選んだ一人がそこに所属する確率を表しています。
| 自転車 | 徒歩 | 電車 | 車 |
---|
男子 | 0.15 | 0.1 | 0.1 | 0.01 |
女子 | 0.1 | 0.2 | 0.05 | 0.04 |
教員 | 0.05 | 0 | 0.1 | 0.1 |
無作為に取り出した一人が教員であり、登校手段が電車である確率は以下となります。
P(教員,電車)=0.1
自転車通学の周辺確率は、男子・女子・教員に関わらず自転車通学の人である確率を求めればいいので、以下のような計算式で表すことが出来ます。
P(自転車)=0.15+0.1+0.05=0.3
同様に、以下のようにさまざまな周辺確率を求めることができます。
P(徒歩)=0.1+0.2+0=0.3
P(男子)=0.15+0.1+0.1+0.01=0.36
P(女子)=0.1+0.2+0.05+0.04=0.39
P(電車)=0.1+0.05+0.1=0.25
同時確率密度関数から周辺確率密度関数を求める
例題
X,Yの同時(結合)確率密度関数が以下のように与えられているとき、XとYの周辺確率密度関数をそれぞれ求めよ。
fX,Y(x,y) = { 4xy 00\ltx<1,0\lty<1(その他)
解説
0\ltx<1において、
f(x) =∫01fX,Y(x,y)dy =∫014xydy =2x
より、
f(x) = { 2x 00\ltx<1(その他)
また同様にして、
f(y) = { 2y 00\lty<1(その他)