正規分布の確率密度関数の成り立ち
正規分布の確率密度関数の式
正規分布の確率密度関数は、次の式で表されます。
以下で、この式の導出過程を見ていきましょう。
確率密度関数の成り立ち
確率密度関数の土台
世の中の多くの事象は平均値を取る確率が一番大きく、平均値から離れるにつれその値を取る確率は小さくなることが知られています。
このような現象を簡単に表せる関数が以下です。
式の操作過程①
は、1通りのグラフしか描けず汎用性に欠けます。そこで、式に任意定数を加えることを考えます。
任意定数を加える目的は、グラフの山の頂点(平均)が任意の値をとれるようにすることと、グラフの幅を自由に決めれられるようにすることです。
グラフの山の頂点(平均)が任意の値をとれるようにする
平均の値を変えるには、このグラフを左右に動かす必要があるため、式を以下のようにします。
こうすることで、μの値によって左右にグラフを平行移動させることが出来ます。
グラフの幅を自由に決めれられるようにする
式を以下のようにします。
こうすることで、σの値が小さくなれば幅は縮まり、大きくなれば幅は広がるようなグラフになりました。
上記操作で任意定数にを使う理由は以下2点です。
・2乗値を扱う理由:の値によらず、常に正の値を取るようにするため
・2倍している理由:後の計算結果がきれいになるから
式の操作過程②
密度関数は全区間の確率点の和が1になる必要があります。そこで式の先頭に定数をつけて調整します。
となるような定数cを計算すると、以下が得られます。
これにより、正規分布の確率密度関数は、
となります。
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カテゴリ: 正規分布
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記事の筆者
AVILEN編集部
株式会社AVILEN