ベルヌーイ試行の定義をわかりやすく解説
目次
ベルヌーイ試行とは
ベルヌーイ試行とは、「成功か失敗か」「表か裏か」「勝ちか負けか」のように2種類のみの結果しか得られないような実験、試行のことを指します。
ベルヌーイ試行の定義
ベルヌーイ試行とは次の3つの条件を満たす試行である。
1.試行の結果は成功または失敗のいずれかである。
2.各試行は独立である。
3.成功確率、失敗確率は試行を通じて一定である。
定義の解説
この定義の1~3をそれぞれについて「1つのコインを投げる」試行に置き換えて少し噛み砕いて説明します。
1.試行の結果は成功または失敗のいずれかである。
「コインを投げて、投げたコインの表がでるか否か」という試行の結果は2通り(成功=「表」失敗=「表でない」)で、ベルヌーイ試行と呼べます。しかし、コインの「表がでるか裏が出るかコインが机の上にたつ」かという試行のように、結果が2通り以上ある試行はベルヌーイ試行とは呼べないということです。
2.各試行は独立である。
「コインを投げて、投げたコインの表がでるか否か」という試行を考えます。コインを投げの試行は、100回連続で表が出ても次のコイン投げの試行は「前のコイン投げの結果に全く左右されることはない」=「独立である」ため、ベルヌーイ試行と呼べます。しかし、1つ前の試行で表が出た場合、次の試行で表が出やすくなるコインを投げる試行は、「1回目の試行が2回目の試行の結果に影響を与える」=「独立でない」ため、ベルヌーイ試行と呼べません。
3.成功確率、失敗確率は試行を通じて一定である。
途中で何回も投げるうちにコインが変形し、「表が出る可能性がどんどん増えて行く、または減って行く」ような試行は成功確率(=表が出る確率)は途中で変化し、一定でないため、ベルヌーイ試行とは呼べません。
ベルヌーイ試行と確率分布
ベルヌーイ試行は、様々な分布の基礎になっています。
ベルヌーイ分布(Bernoulli distribution)
ベルヌーイ分布とは、ベルヌーイ試行の結果を0と1で表した分布を指します。
1である確率がであるとき、0である確率はとなる、非常にシンプルな確率分布です。
二項分布(Binomial Distribution)
二項分布とは、互いに独立したベルヌーイ試行をn回行ったときに、ある事象が何回起こるかの確率分布です。
例えば、「コインを5回投げた時に表2回出る確率」、「対戦ゲームで90%の確率で当たる技を10回中8回当てる確率」などを表した確率分布です。
また、ベルヌーイ試行がの回数が1回のとき(すなわちn = 1のとき)、二項分布はベルヌーイ分布となります。
幾何分布(Geometric distribution)
幾何分布とは、成功確率のベルヌーイ試行を、初めて成功するまで繰り返した時の試行回数の確率分布です。
カテゴリ: ベルヌーイ分布
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記事の筆者
AVILEN編集部
株式会社AVILEN