【AI変革事例_教育業界】IT教育サービスにおける受講生対応の自動化

IT教育サービスにおけるコードレビューと質疑応答の負荷を、生成AIによる自動フィードバックシステムで解消したAI活用事例です。
24時間365日の即時対応を可能にすることで、講師の稼働時間を大幅に削減しながら、レビュー品質の均一化とサービス満足度の向上を実現しました。
監修者

株式会社AVILEN
執行役員 CTO 兼 D&Aソリューション事業担当 / データサイエンティスト
広島大学大学院卒業。コンピュータビジョン、機械学習、ディープラーニング領域を専門とするデータサイエンティスト。複数の国際学会へ査読付き論文の採択実績を持つ。2021年、AVILENに参画。AIソリューション事業の最年少マネージャーとしてIPOをはじめとする事業拡大、SaaS事業の立ち上げからグロースを牽引。データ・AI・デジタルを軸としたビジネスモデルの再構築とビジネスプロセスの根本的な変革を、広範な業界の企業に対して支援を行う。
課題
事業を従来の集合研修を中心とした講義型から、オンライン教材を活用した受講生主体のセルフサービス型へと転換していく過程で、受講生個々の進捗や理解度に応じたコードレビューと、学習中に発生する専門的な内容を含む質疑応答への対応が、結果として講師陣に大きな時間的・精神的な負担となってのしかかっていました。
また、講師のスキルによってフィードバックの質が不均一であることと、受講生の学習時間帯と講師の対応可能時間のミスマッチが大きな問題でした。
ソリューション
AVILENは、講師の負担を軽減しつつ、受講生への対応品質を均一化・高速化するため、生成AIを活用した以下の仕組みを構築しました。
- 最新LLMを活用したシステムの構築
- GPTやClaudeなどのLLM(大規模言語モデル)を基盤としたシステムを開発しました。
- GPTやClaudeなどのLLM(大規模言語モデル)を基盤としたシステムを開発しました。
- 最適な回答生成プロセスの開発
- 複数のプロンプトパターンを検証し、最も教育的効果の高い回答が得られる生成方法を確立しました。
- 複数のプロンプトパターンを検証し、最も教育的効果の高い回答が得られる生成方法を確立しました。
- 徹底した精度検証
- 実際の提出課題を用いて網羅的な検証を行い、AIによる回答精度の向上を図りました。
これらの取り組みにより、24時間365日の即時フィードバック体制を確立し、レビュー品質の向上と均一化を同時に実現しています。
成果
本システムの導入により、教育現場における講師の稼働状況が劇的に改善され、サービス運営のあり方が大きく進化しました。
- 講師の稼働時間を大幅に削減
- 課題フィードバックの稼働時間は、1日あたり15時間から5時間へと大幅に短縮されました。
- 質疑応答の稼働時間についても、1日あたり10時間から1時間へと劇的な削減に成功しています(※50名の新人研修における見込み)。
- 受講生満足度と教育品質の向上
- 講師の対応可能時間に関わらず、受講生が学習したいタイミングで即座にレビューを受けられる体制が整いました。
- 講師のスキルに依存しない、一定かつ高品質なフィードバックが常時提供されるようになり、教育サービスとしての信頼性が強化されました。
まとめ・考察
教育サービスのボトルネックになりやすい「人による対応コストと時間の制約」をAIで解消することで、事業の拡張性と教育の質を同時に担保する変革を実現しています。
この先、AIが個々の受講生の苦手傾向を分析し、最適な課題やヒントを提示するようになれば、教育サービスは「一律の指導」から「個に最適化された並走型の体験」へとさらなる進化を遂げることが期待されます。
AVILENが考えるAI変革とは
AVILENでは、AI変革を単発のAI導入や受託開発の積み上げではなく、企業の業務・意思決定・組織を段階的に変えていくプロセスと捉えています。
そのため、AI活用はいきなり大規模に進めるのではなく、段階を踏んで進めることが重要だと考えています。
AI導入は「5つのステップ」で進める
AVILENでは、AI変革を以下の5ステップで整理しています。
- リテラシーをつける
データ・AIの基本理解を揃え、技術の可能性と限界を正しく認識する - ビジョンを描く
AIを使って、どこで競争優位を作るのかを明確にする - Quick Winを実現する
短期間で成果が見えるテーマに絞り、成功体験をつくる - 体制を構築する
人材・組織・データ・システムを含めた推進体制を整える - 活用範囲を拡大する
PDCAを回しながら、AI活用を組織全体へ広げていく
AI変革を支える3つの考え方
この5ステップを進めるうえで、AVILENが大切にしている考え方は次の3点です。
- コア部分から小さく始め、大きく広げる
- 試しながら学ぶ、アジャイルなPDCA
- 外部に頼りきらず、徐々に内製化していく

本事例の位置づけ
本記事で紹介する取り組みは、こうしたAI変革のプロセスの中で設計された一つの実践例です。
AVILENは、「AIを作る会社」ではなく、AIを使って企業の変革を前に進めるパートナーでありたいと考えています。
記事の筆者

株式会社AVILEN
マーケティングチームリーダー / マーケター
立命館大学文学部を卒業後、大手地方新聞社、ビジネス系出版社での編集、広告営業職を経てブレインパッドにマーケターとして参画。2020年にDX、データ活用をテーマにしたオウンドメディア『DOORS -BrainPad DX Media-』を編集長/PMとして立ち上げ、グロース。ブランディングとプロモーションを両立したコンテンツマーケティングで成果を上げ、2022年にグループマネジャーに昇進。2025年7月よりAVILENに参画。


